田辺 新一:室内化学汚染―シックハウスの常識と対策 講談社現代新書
- 作者: 田辺新一
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1998/07
- メディア: 新書
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●レビュー(出版社/著者からの内容紹介)
急増するシックハウス症候群、あなたの家は大丈夫か?
知らないうちに住まいに蔓延し、私たちのからだを蝕む危険な化学物質。ホルムアルデヒド、トルエン、キシレンはどこから発生しているのか。どうすれば、身を守れるのか。最新データで答える緊急対策!
空気を入れ換える――壁、床、畳、日用生活品、そして住まい手自身……と、化学物質は、室内のありとあらゆるところから発生しうる。……しかし焦って壁紙や畳をはがしたりすれば、室内の化学物質濃度がかえって上昇してしまいかねない。私たちが当座取り組むべき対策は、まず「小まめな換気」。……「小まめな換気」を怠れば、室内はたちまちシックハウスと化してしまうかもしれないのだ。それでは、スカスカの住宅を設計をすればよいのだろうか。スカスカの住宅は換気がよいというより、漏気が多いと解釈した方がよい。漏気が多いと暖房効率は格段に悪くなるし、快適性も下がる。要は、自然換気や機械換気を必要なときにうまく行う仕組みを作っておくことである。そのために、住宅の気密性を高める工夫が行われている。もちろん、気密性の高い住宅というのは、潜水艦のような住宅ではない。窓や給気口を開放することによって自然換気が充分できるような住宅だ。――本書より
●目 次
第1章 問題のはじまり/第2章 どのような化学物質が問題となっているのか/第3章 どこから発生しているのか/第4章 空気を入れ換える/第5章 住宅の設計と施工/第6章 海外の動向/第7章 健康な住宅のために
●読後感想
室内空気環境の分野で第一線に立って研究していらっしゃる田辺新一先生の本です。発行は1998年ですから、データとしてはちょっともう古くなっているという感は否めません。でも、「シックハウスの常識と対策」の基本が書かれていますので、入門書として良書です。どちらかというと専門書にチャレンジする前に読んでおきたい本だと思います。一般の方にはちょっととっつき難いかもしれません。